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【オーケストラと助成・補助】
* Q. 1 オーケストラは補助金がなくなると運営ができなくなるのか?
* Q. 2 オーケストラは不経済なのか?
【財団法人大阪府文化振興財団について】
* Q. 3 「財団法人大阪府文化振興財団」とは?
* Q. 4 「財団法人大阪府文化振興財団」が行っている事業は?
【大阪府の財団法人大阪府文化振興財団への補助金】
* Q. 5 今回問題になっている「大阪府の補助金」とは?
* Q. 6 「大阪府の補助金」は何に使われているのか?
* Q. 7 「大阪府の補助金」の額は?
【大阪センチュリー交響楽団について】
* Q. 8 大阪センチュリー交響楽団の運営状況は?
* Q. 9 年間経費はどのくらいか?
* Q.10 演奏の内訳は?
* Q.11 大阪センチュリー交響楽団の人員構成は?
* Q.12 楽団員の平均年齢や給与は?
* Q.13 大阪センチュリー交響楽団が行っているパブリック・サービスとは?
* Q.14 大阪センチュリー交響楽団の会員制度の状況は?
【大阪センチュリー交響楽団と補助金の問題】
* Q.15 補助の元は大阪府しかないのか?
* Q.16 収入を増やす方法はないのか?
【オーケストラと助成・補助】
* Q. 1 オーケストラは補助金がなくなると運営ができなくなるのか?
* A:
日本オーケストラ連盟の正会員オーケストラ23団体の年間支出合計は約240億円、一方、チケット販売や出演料などによる演奏収入は約120億円と半分で、この不足分を補うのが公的な支援と民間からの支援です。
(以上『日本のオーケストラ(社団法人日本オーケストラ連盟)』による)
小説家や美術家が一人で作品を制作していくのに比べ、オーケストラは何十人もの専門家が数日の練習を経て数時間の演奏のために働く、という経済的には効率の悪い芸術です。このため、200〜300年前にオーケストラが誕生した時は王侯貴族や市民がパトロンとなりましたが、現代においても依然としてオーケストラは世界的にも、何らかの外部からの補助なしでは運営できないのが現実です。
* Q. 2 オーケストラは不経済なのか?
* A:
例えば、大阪センチュリー交響楽団が行う定期演奏会1回にかかる支出(指揮者や出演者の経費、会場費、広報、印刷費など)に対してチケット販売による収入を比べると、1公演についての決算が黒字になることは大変難しいものがあります。しかし、来場の皆さん約1,500人がそれぞれ支払う交通費、食事や飲み物代、他のコンサートのチケットなどを購入するお金などを上記の経費に加えると、1回の定期演奏会で約1,500万円のお金が動くと試算できます。年間10回の定期演奏会では1億5千万円となり、他の大阪センチュリー交響楽団が出演するコンサートも加えていくと、ばく大な金額になります。文化はお金に換算しにくい分野ではありますが、これだけの経済波及効果があるとも言えます。
【財団法人大阪府文化振興財団について】
* Q. 3 「財団法人大阪府文化振興財団」とは?
* A:
平成元年に大阪府が20億円を出捐し、様々な文化事業を行うため設立しました。市民ホールや県民会館の運営や公演実施を、○○県文化振興財団や○○市文化事業団が行っているのと同じで、地方自治体が直接に様々な文化事業を行うのは支障が多いためです。
* Q. 4 「財団法人大阪府文化振興財団」が行っている事業は?
* A:
平成13年度までは大阪センチュリー交響楽団の運営や、文化情報センター、現代美術センター、ワッハ上方の管理運営や府内市町村との共催による舞台公演などを行ってきました。平成14年度からは主に大阪センチュリー交響楽団の運営を行っており、他に府民芸能・芸術観賞会(半額鑑賞会)、野外音楽堂の受託管理などを行っています。
【大阪府の財団法人大阪府文化振興財団への補助金】
* Q. 5 今回問題になっている「大阪府の補助金」とは?
* A:
大阪府は文化振興のため「大阪府文化振興基金」として昭和60年から広く基金を募りました。今、問題になっている「財団への大阪府の補助金」とは、この「大阪府文化振興基金」から財団に助成されているもので、現在は一般財源(いわゆる税金)からの補助は一部を除いて受けていません。 当初は100億円の基金があり、その金利により文化事業を行っていく予定でしたが、バブル経済の崩壊により92年度から基金の取り崩しが始まり、このままでは平成23年度にはなくなることが予想されていました。このため、財団では中・長期計画をたて、収入の増加と経費の節減など、できるだけ大阪府からの補助金に頼らない体質への変換を図ってきていました。
⇒●大阪府文化振興基金
* Q. 6 「大阪府の補助金」は何に使われているのか?
* A:
過去には「トリエンナーレ」の開催や大阪センチュリー交響楽団の運営費、様々な文化事業に使われていましたが、平成14年度からは、主として大阪センチュリー交響楽団の人件費で、このほか練習場の管理費等に使われています。
* Q. 7 「大阪府の補助金」の額は?
* A:
平成14年度は5億2千万円でしたが、次第に減額され、平成19年度は4億2千万円、平成20年度の予算は3億9千万円(予定)です。詳しくは次をご覧ください。
* Q. 8 大阪センチュリー交響楽団の運営状況は?
* A:
平成14年度に大阪センチュリー交響楽団の運営が財団の主な事業になってから、府補助金の減少に対して事業収入を増加させ、経営改善に努めてきました。
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年 度 |
H14
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H15
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H16
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H17
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H18
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H19
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事業収入等 |
233
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276
|
264
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281
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312
|
389
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府補助金 |
524
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490
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447
|
447
|
438
|
419
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府補助金比率 |
70%
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64%
|
63%
|
61%
|
58%
|
52%
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演奏回数 |
75
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94
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96
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106
|
92
|
114
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(単位:百万円)
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* Q. 9 年間経費はどのくらいか?
* A:
2005年度の大阪センチュリー交響楽団の年間総経費が7.2億であるのに対し、札響(10.1億)、山形響(4.3億)、群馬響(7.6億)、仙台フィル(8.8億)、神奈川フィル(6億)、名古屋フィル(11.3億)広島響(7.1億)九州響(8.6億)となっており、地方オーケストラとしては、編成の大きさや自治体の財政規模からいっても、ほぼ平均的であるといえます。
(『日本のオーケストラ2007』による)
* Q.10 演奏の内訳は?
* A:
平成19年度は114回の公演を行いました。その内訳は以下のとおりです。
(自主公演)42回
* 定期演奏会(10)
* 特別演奏会(4)
* オーケストラの日コンサート(1)
* 病院コンサート(5)
* 星空ファミリーコンサート(2)
* 小学生体感コンサート「TouchTheOrchestra」(16)
* 養護学校コンサート(1) など
(依頼公演)72回
* 一般(42)
* オペラ・バレエ(6)
* 文化庁学校公演(13) など
平成20年度も110数回のコンサートを予定しています。
* Q.11 大阪センチュリー交響楽団の人員構成は?
* A:
楽員は定員55名です。
ヴァイオリン(18)、ヴィオラ(6)、チェロ(6)、コントラバス(4)
フルート(2)、オーボエ(2)、クラリネット(2)、バスーン(2) ホルン(4)、トランペット(2)、トロンボーン(2)、ティンパニ(1)
※現員は51名です。
事務局は事務局長以下職員数15名です。
財団職員8人、派遣社員2人、府派遣3人、アルバイト2人
(財団職員はいずれも財団が採用したもので、いわゆる「天下り」はいません。)
(平成20年4月現在の人数です。)
* Q.12 楽団員の平均年齢や給与は?
* A:
現在、大阪センチュリー交響楽団には定員55名のうち、51名の楽員が在籍しています。
平均年齢は45歳、平均給与は手取りで月額21万5千円程度です。給与は平成14年度に10%カットし、それ以来昇給はストップしています。
* Q.13 大阪センチュリー交響楽団が行っているパブリック・サービスとは?
* A:
大阪府が設立した公立オーケストラとして、大阪センチュリー交響楽団は次のようなパブリック・サービスを行っています。入場料は「Touch The Orchestra」が参加費一人500円の他は、すべて無料です。また、いずれも出演料、会場費(病院コンサートを除く)は財団が負担しており、大阪府から事業に対する補助や助成はされていません。
* 星空ファミリーコンサート
夏休みに2日間にわたって行うファミリーコンサート。1回につき2,000人まで招待、服部緑地野外音楽堂で開催。
* 病院コンサート
5つの府立病院で入院、通院の皆さんを対象に行うコンサート。
* こどものためのコンサート
楽器に触れたり、オーケストラの中で演奏を聞くなど、文字通りオーケストラを体感する「Touch The Orchestra」を年間16回開催(今までで約5,200人の来場)。
平成20年度からは府内の7市町ホールなどで小学生を招いて「こどもコンサート」を年間10回開催予定(約8,000人が来場予定)。
* 特別支援学校(養護学校)コンサート
府内の特別支援学校の児童、生徒の皆さんを招待してビッグ・アイにおいて開催。(今までで約4,700人の来場)
* Q.14 大阪センチュリー交響楽団の会員制度の状況は?
* A:
各種会員制度がありますが、人数、団体数は以下の通りです。
* 個人定期会員:622人 * 団体定期会員29団体
* 賛助会員(法人):25団体 * 賛助会員(個人):16人
* メイト会員:2,247人
⇒●センチュリーの会員制度
【大阪センチュリー交響楽団と補助金の問題】
* Q.15 補助の元は大阪府しかないのか?
* A:
我が国では、オーケストラへの補助元は、例えば放送局など(N響、読響)、地方自治体(東京都響、京都市響)、民間企業であったりと様々です。多くは県、市、民間企業など複数からの補助ですが、大阪センチュリー交響楽団はその設立時の性格から大阪府単独での補助が続き、今回の問題の原因ともなっています。このため、財団では平成14年度から文化庁や民間団体、企業からの助成・寄附の獲得に取り組んできていました。
* Q.16 収入を増やす方法はないのか?
* A:
1) オーケストラが1年間に演奏できる回数は、それぞれのコンサートに1日から2日のリハーサルの日程が必要であり、また、大阪センチュリー交響楽団は中規模の編成のためオリ番(曲の編成により楽器により出番がないこと)がほとんど発生しないため、年間100〜120回程度が限界となります。(複数の同じプログラムの公演のための練習を1日で済ますこともありますが、また、オペラなどは10日間ほど練習が続くこともあります。)つまり、大阪センチュリー交響楽団がこれ以上演奏回数を増やして演奏収入を増加させ、大阪府からの補助金分に補てんするのは困難な状況と言えます。
2) 2つ目の方法として、出演料や入場料の大幅増額が考えられますが、これによる依頼件数や入場者数の減が考えられるとともに、他のオーケストラとのバランスからも、また、リーズナブルな金額で演奏を提供するという公立オーケストラの主旨にも反してしまいます。
3) 3つ目の方法として、アメリカのオーケストラでは一般的となっている個人や団体による賛助(寄附)制度を充実させる方法が考えられます。アメリカのオーケストラではこういった会員制度を担当する専門スタッフを数十名抱えている楽団もあるようです(ヨーロッパの楽団は日本と同様、国や自治体による補助金を受けていますが、アメリカの楽団は、その多くが民間の個人や団体からの寄附で運営されているためです)。
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