琵琶のソリスト楊静Yang Jingさんにインタビュー
2002.3.6.

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6日の練習終了後練習場で作曲家三木稔先生もご一緒にインタビューさせて頂きました。
(小さな写真はクリックすると大きくして御覧頂けます)

インタビュアー(以後I):今日はお忙しいところ時間を頂き有り難うございます。
自分の爪で弾いているのかとビックリしましたが指に付ける爪を使われているんですね。
もう一度その爪を付けていただけますか? (一度外してしまわれていた付け爪をもう一度右手全ての指に付けてもらいました。絆創膏でグルッと巻いて固定されてました)

楊さん(以後Y):はい いいですよ。(五本指を全部使って目の前で色々なパッセージを見事に弾いてもらえました^^)

三木さん(以後M):1300年前の唐時代からの楽器で当時の中国では撥で弾いて演奏されていたんですけどその後爪で演奏するようになったんです、日本では琵琶は伝来したときのまま今でも撥で弾いて演奏しますけれどね。

I:さっきの練習では素晴らしいカデンツァを弾いてくださいましたけれどもたった4本の弦だけで弾いているとは思えない素晴らしい演奏でした。ヤンさんが弾いておられる琵琶は日本のものとはどう違うんでしょうか?

Y:フレットの間隔が狭くて半音ごとになっていますが日本のものはずっと間隔が大きいですね。





M:日本のものは間の音を出すのに弦を横に引っ張って音を作りますね、インドのシタールのように・・・。

I:おやスチール弦を張っておられるんですね?

Y:はい。本当は違うんですけれど現代では大きなコンサートホールで演奏することもありますから。

M:彼女は琵琶の世界では最先端を行くプレーヤーなのです。1300年前の唐時代以来の第二の黄金期を彼女が今築いていると云って良い現代琵琶音楽の最大の功労者です。楽器を改良したり新たに5弦琵琶を作らせたり、新しい奏法をあみ出したり・・。

I:それじゃ先程彼女が演奏していたカデンツァのあの数々の華麗なパッセージは伝統的な琵琶の奏法ではないのでしょうか?

M:あれは彼女自身があみ出した今までにない新しい奏法を駆使した素晴らしい即興演奏なのです。日本や中国で演奏活動しているたくさんの中国琵琶奏者達がいますが彼女は全く別レヴェルの奏者なんですよ。

I:ヤンさんは琵琶を何歳から始められたのですか?

Y:6歳からです。

M:日本でも習い事は6歳の時の6月6日に始めるもの・・という事が昔から言われていますけれどもこれは実は中国から来た風習なんですよ。彼女は6歳の内にもう初舞台を踏んだということです。

I:ヤンさんは日本へ初めて来られたのはいつだったのでしょうか?

Y:1988年に来たのが最初でそれから度々来ています。

I:今回演奏される三木先生の協奏曲はヤンさんのために書かれたと云うことですが、何時、どのようにして書かれたのですか?

M:1998年に長野冬季オリンピックが開催されましたよね。あの前年にプレイヴェントとして音楽祭がありアジアの民族楽器を集めたオーケストラをバックに演奏される琵琶協奏曲を委嘱されたのです。民族楽器のオーケストラが伴奏では再演が難しいので普通の編成のオーケストラと独奏琵琶のために書き直してその後東京都交響楽団と彼女でオーケストラヴァージョンの初演を行いました。

I:なるほど・・・。ところでヤンさんが弾いておられる琵琶は大変美しいものですけれど新しい楽器なのですか?

M:彼女は奏法をどんどん改良しているだけではなくて楽器も改良していってるのですよ。


Y:はい、私自身で楽器作りに色々注文を出して新しい楽器を作ってもらっています。ここの部分(フレット)は象牙でなくてはいけないとか云われていましたけれどもそれは音色には関係ないです。今までの楽器は音が細くてくぐもっていましたからもっと明るいはっきりした音が出るように改良しました。表板は軽い木ですけれど楽器本体はマホガニーでできていますから重いですよ、持ってみて下さい、ほら。

I:うわっ、本当だ 重い。
もう随分お時間を取らせてしまいました。明日の練習、明後日のコンサートとまた一緒に演奏できるのが楽しみになってきました。
今日はいろんなお話しを聞かせていただきどうも有り難うございました。



インタビュアー記:作曲家の三木先生に色々お話し補足していただき助かりました。
ヤンさんは現代琵琶のパイオニアとして活躍されている方らしく 凛とした美しい方でしたが、きさくに我々の質問に答えまた弾いて見せてくださいました。ありがとうございます。

なお下記アドレスに英語のみですが彼女の素敵なサイトがあり、彼女の演奏を聴きながら日本や海外での活躍の様子が見られます。演奏活動予定のところ我々との共演も書かれています。

http://www.yangjingmusic.com/



kaz.



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