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住みたいまち講演録
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上野 淳 教授講演
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平成15年11月19日(水)
上野 淳 教授講演
場所:プリムローズ大阪
3F 高砂の間
(第10回まちづくり推進部会
にて)
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新しい学校づくりを、模索してらっしゃるということで、少しでも参考になるお話が出来ればと思って、いくつかの代表的な事例のスライドを持って参りました。
それをひとつひとつ解説をさせて頂きながら、いくつかご参考にして頂ければと思います。
これから10いくつの学校をお見せしますが、ひとつひとつをあるテーマにそって解説いたします。
これから、建てていただく学校、そのテーマを全部実現しようとしても、絶対無理ですので、ひとつでも、参考にしてひとつでも実現して頂ければ、未来の学校建築につながるというわけで、これからの学校建築の計画課題についてお話していきたいと思います。
小中一貫校9年制をめざしてらっしゃる訳ですけども、あまり小中一貫9年制ということにこだわっても、そのことだけでは学校建築は前進しませんので、これから私のお話する計画課題をひとつひとつ咀嚼して頂く事が大事ではないかと思います。
今、皆さんに見て頂いているのは、1970年代にアメリカで流行った、巨大なスペースフレームで囲まれた幅30m長さ140m一切固定的な壁がないというオープンスペースです。1970年代のアメリカには、こういう事例は、ごく普通にいろんな州にありました。(図 1)
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図1:Fodrea Community School : 1973 : Indiana
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これは、たしか3年か4年前に撮った写真ですが、今だにこういう学校をしっかり愛して、使い続けているんですが、しかしアメリカ、イギリス、ヨーロッパや北欧は、もっとこれよりずっと先の方に進んでます。この姿はアメリカにとっては30年前の姿です。
さて、これは、例えばアメリカはどういうことを学校教育、学校建築のテーマにしてるかというと、事例のひとつがこのミネソタにあるDeerwood Elementary schoolという小学校です。(図 2)
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図2:Deerwood Elementary School : 1987 : Minnesota
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テーマの一番目はラーニングセンターを中心とした学校。いきなり事例が外国に行って恐縮ですが、ラーニングセンターというのは、日本の小中学校のわかりやすい言葉で言うと、図書室とコンピュータ−教室と視聴覚教室を全部融合させて、統合させて、学校の真ん中に置くという、そういうイメージでラーニングセンターという言葉を受け止めて頂ければと思います。
日本の小学校や中学校のコンピューター教室はコンピューターを20台並べて鍵をかけておいて、容易な事では児童生徒にはコンピューターなんか触らせてあげないよ、という部屋ですね。日本の小学校や中学校の図書室というのは大抵3階建てのあんまり行かないでいいよという場所にあって、日中鍵をかけておいて、行ってみるとうっすらとほこりが溜まっている。そして、この頃の小学生や中学生は本を読まなくて困るんですよねとおっしゃる。あんな本が少なくて不便な場所にあって誰が図書室なんか行くでしょうか?
ちょっと話を戻しますと、この学校はすでに10数年前に建った学校ですけれど、学校の真ん中に10教室分位あろうかと思われる巨大なセンターがあります。要するに、図書室とコンピューター教室と視聴覚室が混ざっていて、それを教室が取り囲んでセンターに向かって開いているわけですね、お解りでしょうか?2層吹き抜けで真ん中に図書やコンピューターや視聴覚いろんな教材が置いてあるセンターがあって、これをぐるっと教室がとりまいている。
それで、学校は授業や勉強を教える所です、これはTeachですよね。だけど、彼らのコンセプトは学校は学びの場なんです。
ティーチャーズ、教師は、学校活動、アソシエ-ト、サポートする役目です。
学びの一番大切な、メディア=学びの教材が真ん中に大きく口を開いて、生徒達を待ってるわけです。
それで、ラーニングセンターには、クラス担任とは別の、いわゆる、メディア専任の先生が3人いらっしゃって、子供達がこんなことを調べたいんだけど、こんなことを勉強したいんだけど、三々五々教室からラーニングセンターに出かけてくるわけです。
インターネットのホームページで調べてごらん、「先生の作った資料は、どこどこにあるから、そこで勉強してごらん」というふうに、学びの活動をサポートする重要な役目、先生ですね、これを取囲むようにしてぐるっと教室が取り巻いている。
ここには壁がありません。オープンスクールにするかどうか、というかというのは、現象的な表面的なことではなく、何を目標にして開かなければいけないかということを考えて下さい。
この学校は教室をメディアセンターに対して開こうとしている。おわかりでしょうか?
ごく普通の教室の中で様々な実習や実験やいわいる一般的な学習が出来る様な、セルフコンティンドクラスルームという、かなり充実した教室があって、これがこのようにメディアセンター側に開いています。
つまり10分15分30分、先生といっしょにある共通的な学習をしますよね。そして、これからは一人一人のペースで一人一人の学びの活動に入るわけです。ある子はクラススペースで勉強し、ある子はメディアセンターへ行って、さまざまなメディア、ネット、教材、CDを使って学習してまたここへ戻って来るわけです。
ちょっと話はそれますけど、アメリカの小学校、中学校の管理諸室っていうのは極めて近代的なオフィス環境です。日本の幅110cm奥行き75cmの教務机にいっぱい書類がびっしりあるような、ああいう職員室では先生方もやる気を無くされるだろうと思いますが、アメリカではそんな学校に誰も赴任して来ないです。
さて、教室をどうするか、教室をオープンスペースにするかしないか、ということも、大事ですけども、今の小学校・中学校の図書室、コンピューター室、視聴覚教室、あれはいったい何なんだ。メディアから子供達を遠ざけておく部屋なのか。もっと本当にきてほしい部屋なのか。
アメリカの小学校、中学校にはこういう大きなラーニングセンターが学校の真ん中にあって非常にメディアが充実していて、「子供たちよいつでもここに来てくれ」「ここで、勉強すると楽しいよと考えている。そこで、専任の先生が待構えていて、いつもメディアセンターをきれいに整えている。ひとつの参考になればと、お話しました。 |
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